土地付きの一戸建てとなると、土地の準備に多くの費用がかかり、肝心の家がなかなか立派なものにはなりにくくなります。不動産の価値としては、建物は十年もすれば原価のほとんどが無くなる程です。しかし、土地の値段だけは低くなりにくいものです。むしろ地域の発展にともなって値上がりする可能性も結構あります。
ですから、土地ありきという条件で家を建てると、費用的にはとても有利に働きます。40坪ぐらいの家では、二千万円程の費用で戸建ての新築の家を建てることができます。上限はいくらでも立派な家となると高額でしょうが、二千万円でも二階建ての居間や台所以外に四つの部屋をとることぐらいはできます。土地ありの状況にするためには、自分で原野の状態から購入しておくことや親・親戚からの譲り受け等が考えられます。
原野が宅地化されて、家を建てることができる状態にまでなるには、ある程度の年月が必要です。一方、親・親族などから土地を譲り受けるときには、贈与税などはかかりますが、経費的に大変助かります。土地ありきにして、戸建ての夢をかなえるには、日頃から親戚づきあいや親の面倒を親身になってすることが必要です。急に優しくしたり、ごまをすったりしても見透かされるでしょう。
近年は、物価上昇や不景気続きの中で、墓地や仏壇なども含めて老後に子どもの迷惑や世話になりたくない親は多いですが、土地も含めて資産を残せる親は少なくなってきています。